2013年3月3日日曜日

ついにゲットだぜ!


昨日のハナとキノコの散歩、ついに野ウサギをゲットした。
ほぼ毎日必ずといってもいいくらい山に入ると2匹は野ウサギを何処からか追い出して来る。
彼らのDNAがそうさせるのだろうが<野ウサギ>となると
ワンランク気の入り方が違う、体重15キロに充たない中型犬なので5キロくらいの獲物との相性がいいのだろう、自然は相手を用意しているんだと感じる。
いつもは通り過ぎる山へいきなり飛び込んだかと思うと5分も経たないくらいで、山の上近くの茂みで野ウサギとレースを始めた。

この時期は厚い枯れ葉が地面を覆っているので、足早に4本の足で駆け出せばガサガサと乾いた大きな音がたつ、ウサギと2匹同時に走れば12本の足が枯れ葉の絨毯を蹴散らして行く訳だ。
見れば「早い早い!」と逃げるウサギの走りに感心する…
30mくらい後を2匹が全力疾走で追いかけて行く、「あぁ
今日もトレーニングさせてもらいなさい」と僕は適当な岩を
見つけて本を開いた。
30分は山のあちこちをグルグルまわらせてもらい、結局は
まかれて疲れてあきらめることになるのだから…といつもの
結末を思い僕は待つしかない。
最近は少し暖かくなったので、やっと本を開く気分になり…
「どうぞ気のすむままに…」と森で読書の時間を頂けるようになった。
「しかし…今日のヤツは早い!」2度ほど野ウサギは僕の近くを横切って山に登り、また降りて来たがハナとキノコは全く違う所をまわらされている。
ウサギが通ってからを10分ぐらいしてからハァハァといいながらあらわれては、また後を追いかけて行く。
時速どのくらいで走っているのかわからないが、全力疾走でアップダウンの山の中を30分も走っていれば、10キロくらいは走っていると想像できる。スゴイもんだ。
しかし今日の追いかけっこの結末はキノコがついにウサギを
追い込み、さしもの野ウサギも遠目にみてバテていたのがわかる、思わず「そこそこ!そこだぁ〜っ!」と叫んでしまった。
ウサギが逃げ込んだ茂みからか細い鳴き声が聞こえ静かになった、「やったぁ〜」ついにあの野ウサギをしとめた。
キノコはくわえて戻ろうとしているが、どうも重くて手を焼いている様子、結局急斜面の崖を登り僕が引き出して来た。
息絶えている力の抜けた動物は重く5キロくらいが10キロくらいに感じる。
「さて、このウサギどうしようか?ここまで勝負してゲットした生き物、食べるしかない!」と腹を決め家に持ち帰った。
ウサギどころか魚もさばけない僕は途方にくれ、猟友会の
おじさんの所へ走り、さばき方を教わり「いざ!」である。
まずは腹を割き内蔵を出す、心臓、胃…まだ温かいはらわたに生きていた命を思う。
次に後ろ足の関節をひもでしばり、足を広げて木に吊るし
足から縦に切れ目を入れ、肛門から指を入れ広げるように
頭の方に向かって皮をめくる。
おじさんから聞いたとおり、ウサギの皮はそれほど力をかけなくても肉からはがれてくる。
あとは出刃包丁で骨から肉をはがす…しかし肉の付いている所はあの立派な後ろ足の腿と背中に少し、ハナとキノコの夕飯にたっぷり肉の付いてる骨がたくさんとれた。
僕が頂いた分は4人くらいが食べるシチューに丁度300g
くらいかな…。
こんどお客さんが来たら「野うさぎのシチュー」を作ろうと
冷凍庫にキープした。
こんな成り行きになる犬との散歩、ここで暮らしてなきゃ味わうことができない体験だ、しかし生き物のお腹を割いて
手を入れ、その温かかさに感じた生命の活動を思い…「殺生」とは<殺して生きる/生きるために殺す>という生存活動のリアリティを重く感じ「合掌〜与えられた命に感謝」だった。


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