2012年12月31日月曜日

僕の10大ニュース2012

年をとるごとに「時の実感速度」は加速していく、それは
誰もがみんな言うことなので、きっとそうに違いない。そう感じたのは25歳くらいの気がする…高校までの時の
流れの感じ方とそれ以降では30代40代50代そして今
60代…「エェーッ、もう大晦日なの?!」である。
<光陰矢の如し>しかりだ。<あっという間の人生>それも
しかりだ。
30歳の終わり頃こんな句を詠んだことがある…

   「雪過ぎて またたくうちに 夜は月と」

これは「雪」と「行き」をかけてある、また「夜は月と」は
「世は尽きと」とかけてあるのだが…

    「行き過ぎて またたくうちに 世は尽きと」

これは自分の「生」という与えられた時を46億年の地球の
モノサシで計ったらまばたき一回分にもならないだろうなぁ…と感じた時に作った。
来年で正月を迎えるのは61回目、冬も61回目、まばたき
ひとつの中になんと濃い生命の時はあるのだろう。
そう思ったら今年自分の中であった「10大ニュース」を
書き留めておきたくなった。

①「ヤィヤァー祭」
小原に住んで4年、今年の半分は久し振りに思い切やった…来年も出来るといいね。
小原の内外からのべ
200人を越すボランティアが参加してくれ、終了後の廃棄物はほとんどゼロ!
僕の作品7mのイノシシ…





   
②「みどりの風」
参議院議員の妻郁子が民主党を脱退し新しい党を作る。
3/11からこの間フル回転の彼女の新しい闘いは…。
衆院選後「野党」と呼べる極が見えない、このままでは
自民党のやりたい放題、「原発「国防軍」「TPP」…
<日本を取り戻す>と言いアメリカべったりとは、この国をどうしたいのか?

写真はカーター元合衆国大統領(氏は米国のプルサーマル計画を中止した)に会いに自費で渡米した妻。





③「還暦記念<東屋>完成」
   総工費8万円、ほとんど廃材をもらい釘を抜き「材」
   として活かし、「やれば出来る」とひとり頑張った。
   4ヶ月近くの工期中半分はやり直しやり直しの繰り返
   し…ずいぶんスキルアップしたぞ…。



④「アフリカン・ミュージック・ナイト」
7月の終わり、ジンバブエの音楽グループ「ジャナグル」のライブを我が家で開催、村のオバァチャンは「氏神さんの祭より人が大勢おる!」とビックリ…
130人を越える来場者、
ジャンベの飛び入りも多数あり…村の子ども達も踊りだす。





⑤「死と紙一重の交通事故」
   10月の終わり、東海環状で急に右折してきたダンプ
と右側の壁の間にはさまれ、ブレーキ踏まずにアクセル全開で突っ切り、運良くダンプが後ろから押し出してくれて間一髪命をとりとめた。
後ろに追突されて命が助かる…車もちゃんと動いて
   「僕生きているんです…それだけで充分です…」言い残して帰って来た…。
 自分へのいましめと生きていることの危うさを刻む為に
 車の傷は残しておこう…。
   

⑥「久し振りのCM出演」
前は「クノールスープ」で広末涼子のおとうさんとか 「ニッシンオイリオ」でTOKIOに天ぷら出すとかいろいろCMに出てたけど、5年振りに「キクチメガネ」のCM、小原の我が家でハナとキノコもおまけで参加。
写真は名古屋の地下鉄の中吊り広告用。


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⑦「はじめてイノシシの解体アシスト」
   小原は本当に「イノシシ天国」あそこもここも耕耘機
   かけたよううにボコボコ、ヤィヤァー祭の作家さん達   
   と中休みパーティで獲れたてイノシシの解体初体験。


⑧「オバラ体操の曲を作る」
小原の人口減少を何とかしたいと思い、子供の頃からオバラのことを印象付けるには「体操」を作ろう決めためた。
僕の詞に友人が曲をつけ、今大学の体育学科のダンスの先生が振り付け<Uターン倍増計画>が始まる。

   おばら体操


なんにもないけど なんでもあるよ
山から朝日が   おはようさん
今日もいちにち  はじめるまえに おばら体操だ
いち にい さん しい オバラッコ
セッ セッ セッ セッ オバラのジン

なぜかしらないが やることだらけ
気がつきゃ畑の  草ぼうぼう
汗かき草刈り  落ち葉かき おばら体操だ
いち にい さん しい オバラッコ
ヨイショ ヨイショ ヨイショ ヨイショ オバラのジン

 オバラの上に北極星 まわる夜空の星たちの
 歌はキラキラ子守唄 里にやさしい夢はこぶ
 
またでたまたでた イノシシタヌキ
負けるな元気だ オバラッキー
冬にもサクラの 咲く里で おばら体操だ
いち にい さん しい オバラッコ
ヤィヤァー ヤィヤァー ヤィヤァー ヤィヤァー オバラのジン

今日もようやった 畑に田んぼ
夕陽が空そめ  おつかれさん
みどりの空気を いっぱいすって おばら体操だ
いち にい さん しい オバラッコ
ヤィヤァー ヤィヤァー ヤィヤァー ヤィヤァー オバラのジン



⑨「今年の紅葉は最高!」
小原の11月は「四季桜まつり」という冬に咲く桜の
イベントがあるが、桜と紅葉がいっしょに見られそれはもう凄い、今年桜はいまいちだったが紅葉は最高だった。


⑩「………」
   みんないろいろあったね…   10番目のニュースはいろ
   いろあるけど…それぞれが   それぞれに「らしく」一年
   を送り、いくつになっても   出会いがありそれが次の可   能性を開いてくれること…完全なんてないんだから
   より良くなる方向に向かって歩きましょう。
   今年出会った皆さんアリガトウ、楽しかったよ…2012。
   

今年…来年…。


明日一日で2012年が終わる、そして2013年が始まる
…と言っても、そのことは人間以外の生物には何も意味を
持たない。
おそらく陽が登り陽が沈み、夜を迎え夜明けを迎える、その
繰り返しの時を「与えられた時として<命>として」生きているだけのことだ。
この瞬間にも地球という太陽系の惑星は秒速500mで自転
しながら秒速30kmで太陽のまわりを回っている…想像の
つかないスピードの乗り物だと思わないか…。
そして月という地球の惑星の引力でこのスピードになっていて、月が無ければ加速した地球は暴風が吹き荒れ生命が地上で過ごすための条件も変わってくる。
太陽との距離の適当さゆえに水と空気が存在し「生命活動」
が許されている…隣りの金星の位置でも火星でもだめで、奇跡的なポジションに「我が惑星」は存在している。

<モンゴルで見た朝日と夕陽>

以前1990年に日本人ではじめて宇宙を飛んだTBSの秋山豊寛さんの話しを聞いたことがある、地上に帰還した時の
感想は「宇宙から見る地球のどこにも国境のない美しい星
だ…」ということ。
今、中国とは「尖閣諸島」韓国とは「竹島」、ロシアとは
「北方4島」…とか「うちのもの」という国境がどうとかの<線>が問題になっているし、人類史はその<線>をめぐる
戦争の歴史の枚挙に尽きるといってもいい。
アフリカの地図を見ていると国境の不自然なこと、定規をあてて線を引いたとしか思えない一直線の国境ばかり、植民地を求めて戦争と政治が引いたその線が家族や親族、部族や民という<暮らしと文化>を分断した。
そして今またさらなる欲望は<誰もが豊かになりたいはず>
とその線を多国籍企業という経済至上主義であり拝金主義が
<それぞれの暮らしと文化>をお金のために解体しようとしている。
ある人が「文明は人間の欲望にそった方向に展開して行くと」何かで書いていたが、その欲望とは人間が持っていた
能力を退化させていくことだったのだろうか?
新自由主義という「新しい自由」とは?経済には国境という
線が邪魔になって来たらしい、勝手に線を引くことが自由とやって来た人たちが、今度は線を取ろうとしている。
<根こそぎの金>を求めてビジネスマンたちが自由勝手に
資本を元手に札束で国というマーケットを侵そうと狙っている。
それは国境という線が持っている、固有の文化、暮らし方という「線」である。
そこに住み暮らす人たちが「何を大切に生きているか」、そしてそのことからどういった社会システムを育てアイデンティティを育んできたのかということを無視して固有文化を、歴史が培った人間性を破壊しようとしている。

<モンゴルの草原で羊の放牧をしている子供たち…>


世界中に生きている人の1%の欲望が99%の人々の大切なものを破壊しながら「お前も豊かになりたいだろう…」と
いう価値観を押しつけてくる。
失ったものは帰ってこない…<TPP>とはそういった欲望の更なる人間性破壊をはらんでいる。
お金…お金…MONEY…MONEY…その行く先に待っているものに
イマジネーションを働かせれば、その先の結果がどんなもの誰もが想像はつくはずだ。

この奇跡の美しい惑星「地球」で、我々に与えられた「時」
という生命の時間をいとおしく思わないか?
生きとし生ける全ての命に平和と安らぎが与えられますように…と祈りつつ今年を終え、来年を迎えよう。
人の愚かさを許しつつ身勝手さとは闘わないと…でも自分に
与えられた「時」は味わいつつ…来年はそんな一年かなぁ…
妻郁子の挑戦も来年は山場を迎えそうだし、パートナーとしてしっかりタッグ組まないと…と思ってる。









2012年12月27日木曜日

コチコチの夜に思う…。



昨日から今日はとても寒い日だったね。
さっき、ハナとキノコに付き合って散歩に出た、まだ時間
は午後9時半だというのに外の気温は−3度、月は14夜でほぼ満月、山も野も薄い氷の膜につつまれ、枯れずにやっと姿を残している雑草たちにまとわりつく氷の粒に月明かりの小さな光が反射し、ふるえている小さな命のけなげさも
また寒さをつのらせる。
秋の満月はまわり全ての自然のホリゾントを青く染めて海の中にいるような幻想的な世界を見せてくれたが、今夜は月明かりが冷たくあたりを凍らせているようにも感じる。
それにしても、零時をこえて明け方にはいったい何度くらいになっているんだろう…考えたくないね…。


ラジオを聞いていたら北海道は最高でも−0度、一日中マイナス何度かの世界だという、想像はつかないが大変なことだと思う。
昨日洗濯しようとしたら洗濯機の水が凍って出ない、今朝も出ない、お昼になっても水は出ない、夕方やっぱり…、明日に賭けてみよう…。
外に掛けてあった雑巾もコチコチ、バケツの水もコチコチ、
いちばんつらいのは朝、朝食を作る時だ。

朝はパンなので手間がかかる訳ではないが、お皿もカップも
氷を触っているように冷たい、スプーンやナイフという金物にいたってはドライアイスかと思うくらい手にくっつくような冷たさだ。
そこで最近はパンを焼く時、フォークやナイフをトースターに入れていっしょに焼いている…これは正解だった、固くなったバターもスーッと切れる。




今は広い我が家で6畳の書斎兼ベッドルームに、石油ストーブをつけて閉じこもっているが、食事を作る時はどうしても台所に行かねばならないので、オークションで安い「石油ファンヒーター」を購入した。
いくぶん台所にいるのが楽になって良かった…寝る時、忘れずに蛇口の水を少し流しっぱなしにしておこう。

しかし取り立てて冷え性ではないと思うが、足が冷えるのが
今いちばんの困りごとで、土間に並んでいるクツを履く時
氷の中に足をつっこんでいるのかという感じだ。
北海道の人たちは氷のクツをどこにしまうのだろうか…?
まさか保温くつ箱があるとは思えないが…?



昨年の冬、いちばん寒い日は−12度というのがあったが、
これからが冬本番、今年はどんな意外性のある「コチコチ」
と出合えるのか楽しみに過ごしたい…今夜シャワーの水は今のところ出ているのですぐにシャワーを浴びなければ…。

追伸
そうそう…話しは違うが終了した「ヤィヤァー祭」のこと、
僕もいろんなイベントを経験してきたが、廃棄物が限りなく
ゼロに近い、ほぼ完全循環型の祭であった。
竹はチップと家の濡れ縁用にもらわれ、ワラは近くの農家の皆さんが畑で苗のおふとん用に、残りは消却して栗畑の肥やしに…間伐材はパン屋さんの石釜用や盆栽の台にもらわれて
いき、番線はくず鉄としてリサイクルに…捨てるものがない
全て再利用される気持ち良さはなんとすがすがしいことだ。
…というご報告…。

2012年12月19日水曜日

あとの祭が好きだ

一昨日は作家の小沢君と鈴木さんの3人で小沢君の作品
「守護神」を解体した。
彼はもともと「土」で制作する作家なので、わら、竹など
の素材は初めてだという、制作前に見せてもらった作品の
イメージは最初の2週間くらいで見えなくなり、素材との
格闘が始まったように思えた。
格闘から交渉へ最後には受容というプロセスがあり、交渉〜
受容の段階で彼の作品は<神>と呼ぶのか<自然界の魂>
と呼べばいいのか目に見えない力とのコラボレーションで
あったように感じる。
なので別の言い方をすると<生(ショウ)>が入っている
オブジェが出来てしまった。
ましてや出来上がった作品には多くの人が様々な思いをこめた泥をぶつけているのでなおさらだ…。
解体する前にお寺の和尚さんに来てもらい、お経をあげて
ちゃんと送ってもらおうと生抜きをして頂いた。
解体は一日かかって無事終了。

昨日と今日は最後に残った桜井さんの作品「かかし庵」の
解体作業、小原に住む自由人なクリエーター景山タクミ君
が2日とも手伝ってくれて解体を終えた。

やっと「あとの祭」を味わえるという明日が来る、僕は
祭の準備をするプロセスと終わってまたもとに戻る時が
好きで、まさに「ハレ」から「ケ」に帰って行く淋しさが
たまらない。
日常という「ケ」の世界に突如「ハレ」という祭がエネルギーを注入し、日常ではない楽しさ、歓びが与えられる…
それも世間一般でいう金にもならない「遊び」である。
遊びが日常生活をどれだけ豊かにするか、遊びのクリエーションがどれだけ「人間力」という可能性を広げるか、
実感としてそれが生きている魅力だと思う。
だからイベント屋という仕事もしてきたし、イベント会社
でお金がついてまわるのがイヤにもなったんだと思う。


犬山とか半田、常滑とか愛知県は「山車祭」が盛んだが、
祭が終わり、それぞれの山車が提灯の灯りを揺らしながら
それぞれの町内に戻って行く後ろ姿「祭はもう終わりだよ
また来年まで…」と遊びのエネルギーを使い尽くして淋しく
路地に消えて行く瞬間の移ろいに<あとの祭>の美しさを
感じる。
小原の「ヤィヤァー祭」、作家さん達が思いとエネルギーを
注入した作品たちの姿は里山から消え、紅葉で燃えた山々は
葉を落とした木々がエネルギーを溜めに眠りに入った。
また来年、目覚めた時に<祭>に会えるといいなぁ…。
雪の日に撮った写真を添えて…。




2012年12月14日金曜日

焚き火とモーツァルトと流れ星

昨夜は「ふたご座流星群」のピークということで、街の中に
住んでいるならともかく、小原という中山間地に住み、峠に
囲まれいちばん近い隣りまで500mという外灯もない場所で暮らす身としては<観察会>を催さない手はないだろう。
朝から友人たちに「今夜、ひま…?」と電話をかけ数人が集まることになった。
かなり寒い夜になるだろう…暖まる食い物があるといいな…
イノシシの肉をもらったのでクリームシチューを作ろう!…
デッキの上で見ることにして、邪魔にならない場所で焚き火
をたこう…ここに廃材と杉の枯葉を用意して、あとは火をつ
けるだけにしておこう…静かなのもいいけど何かいいBGMも
あつたらいい…そうだモーツァルトのミサ曲が雰囲気だ!
ということで濡れ縁にスピーカーをセット。
あとは皆が来る10時前に焚き火の点火、BGMを流す、シチューを火にかけておこう…。
という言い出しっぺ、主の接待準備とあいなる。
午後10時、車のヘッドライトが家の前の雪が残る畑を浮かび上がらせて三々五々皆がやって来た。
お迎えはハナとキノコの遠吠えである…特にハナの狼チック
なロングトーンは山々に響きカッコイイ。
最終的に7人が集まり、メインの「ふたご座流星群」が
登場する夜空を見上げる、誰かが「アッ!」というと「見た
見た…」が続く。


きっと今夜は世界中でこんなシーンがあるんだろうな…
カップルで親子で仲間で…日食や月食はショーの時間が
あらかじめわかっているが、フェイントかけているのかと
思われるほど、いま東に流れ、そのあと西にあらわれと
予測できない場所とタイミングで全天を駆け抜けていく流
れ星のショーは、ただただ夜空を仰ぎ続けているものが
いいものを見られる、「これって公平」と思った。
お金をたくさん払ったらいいものが見れる…という訳には
いかない自然界のショー、気温は−2度、焚き火は暖かい、
小原にいて「流れ星」を焚き火とモーツァルトで迎える…
こんな時の味わいを<贅沢>といわずして…今夜2時間で
30近い流れ星を見送った。

2012年12月13日木曜日

一等星な流れ星

今夜9時過ぎ、いつもは10時くらいに真っ暗な山道を
懐中電灯を手にハナとキノコを連れて、というより彼ら
の「連れて行け!」という真剣な眼差しにしぶしぶ夜の
散歩に外へ出た。
気温はマイナス1度くらい、おととい降った雪がまだ山
にへばりついている、月もないのにボーッと雪が反射して
次に道はどこへ曲がるのかが懐中電灯なしでもわかる。
空を見上げると冬の星座たちがひしめき合っている、
「そーか、星明かりってこれか…」と納得できるほどの
星のキラメキが空にある。
特に晴れた日の厳しい寒さの日の空気の透明度は高く、
懐中電灯のスィッチを切って、星空を見ながらの散歩は
素敵なものだ。
さらにそのキラメキを際立たせてくれるポイントがある、
それは葉を落とした木立の道を歩くことだ。
細い枝先を抜けて見える星たちが、その一瞬一瞬に見え
かくれする、その一瞬の点滅がキラキラ度を上げてくれる
という仕組みだ。
今夜も頭上のオリオン座から始まり、「あれっ?おうし座に
あんな大きく明るい一等星があったっけ?」…おうしの頭に
輝く星は木星なのだと帰ってから調べてわかった。
そして6月生まれの僕の星座<ふたご座>も東にかかって
出て来ている、本当に12月の夜空は星座が肩を並べて
星座の銀座街のようだ、星座がわからなくても星がいっぱい
で充分だけど…。
木立の間をそんな感じで星空を見上げて過ごす、2匹の犬
たちは残雪の中、何かケモノの臭いを嗅ぎ取ってか山の中
へ入って帰ってこない。
どのくらい、おそらく5分くらい星空に見とれていた時で
ある、「ウヒョー!キレイ!流れ星だ!」こんなにクリア
できれいな流れ星は初めて見た、先ほどの木星が流れたと
思うくらい大きな流れ星が西へ走った。
しかも大きいせいか、ゆっくり流れているように感じる、
2秒くらいの間であった、2秒あればお願いごともできた
のに…と後で悔やむ…。
家に帰り、ネットニュースを開いたら、「ふたご座流星群」
のピークが13日〜14日というヘッドラインが出ていた。
合点がいった、確かに流れ星はふたご座方向からだ。
…ということで皆さん、明日の夜は新月状況での流星群を
見るチャンス、いつもより夜空を気にしてね…。

夜空の写真がないので、このデッキにリクライニングチェア
を延ばして夜空を見上げるとサイコーなんだ…と言う訳

   

2012年12月3日月曜日

ヤィヤァー祭ありがとう…

今日「ヤィヤァー祭」が終了しました、会場まで足を運んでくれた多くの皆さんありがとう…。

*長嶋さんが描いてくれた「ヤィヤァー祭」の看板を降ろした…。
  
8月のお盆あたりから始まった、大量のわら集め〜竹切り〜
間伐材切り…みんなで集めた材料はほぼ使い切り、作家の皆さんそれぞれがそれぞれらしい作品を小原の里に産み落としてくれたことに感謝したい…。
お金も時間もない中、思った通りにはなってくれない素材を
相手に格闘し、そして受け入れ合い、成り行く中で魂を注ぎ
込んだ作品は小原の環境と喧嘩することなく、侵すことなく
ずっと前からそこにあるべくあるように自然なメッセージを
発信していた。
自然と人は斯くのごとく互いを認め受け入れながら、その人
自身の在りようを表現することで<愛>は成立すると感じた
…調和という<なごみ>が里山の美しさだ。

  
この4ヶ月にわたり小原だけでなく多くの人たちの無償の
人間力が、あらためて人々に幸せを運ぶ道を教えてくれたようにも感じる…いろんな場面で力を貸して頂けたことにも
感謝、感謝…。

 
竹内のわがままで最終日2日前に完成をみた「イノシシと
小原の人が生きるための向かい合い」は<オバラリアン>の
みんなが最後の力を出して日の目をみた。
会期が終わっても田んぼの持ち主から一ヶ月は展示しても
よいと了解を頂いて、寒い小原の里の休耕田で力を発信して
くれるはずだ。

  
暑い夏から始まり、紅葉の美しかった今年の秋を借景に
作品たちは里の素晴らしさを引き出してくれた、そして
燃え上がった紅葉が茶色く変色し、枝から手を離し、地上
に舞いながら落ちて行く中、最終日の今日みぞれが肩を濡ら
した…季節の移ろいが<生きる時>の確かさを教えてくれ、
与えられたそれぞれの<命>をどう活かして生きて行くこと
が素敵なことかを感じつつ、この機会が与えられたことに
感謝、感謝、感謝…そして若者からお年寄りまで、多くの
新たな出会いにアリガトウ…みなさん素敵だったよ。

*作家さん、協力者の皆さん、最後に魔女の茶会でお開き…



2012年11月29日木曜日

月光浴ウォーク

きっと今夜は満月だ、僕にはそう見える。
昨日の月は夜の海に雲もなく冴えざえとした透明な空に
浮かぶ月がきれいだったが、今夜の海は雲の白波がたち、
満月にちがいない丸い月が揺れる波間を縫って顔を覗かせ
地上にゆらゆらと明るく眩しい光を届けてくれる。
僕の家は山の小さな盆地みたいな所で、300m四方はどこも峠になっているせいか、目の前の景色すべてが自分の
庭のような、そこだけで自立した小さな世界のようだ。

最近は毎晩10時頃にハナとキノコを連れて夜の散歩に
出る。
ここ2〜3日はお月様がふくらんできて、懐中電灯なしで
充分に夜道は明るく、白と茶の2匹は白色が月のあかりに
反射し、50mくらい先行っててもどこにいるかがわかる
くらいに明るい。
道に写り込むくっきりとした自分のシルエットもまた、自分
の存在の確かさを教えてくれるようだ。
道中、杉木立に入れば、いきなり漆黒の闇となり懐中電灯
のスイッチを急いで入れることとなるが…そんな時は特に
そこを抜けて夜空を仰げば、目を閉じたくなるくらいに
明るい月が僕のためだけに光りを与えてくれているような、
月明かりを独占している気分になる。
まぁ、こんな時間に山道を散歩しているのはこの辺では
僕くらいしかいないので、ひとりじめ気分は間違っては
いないだろう…。
たまに近くの山や薮の方から、バキバキガサガサとイノシシが走り抜けて行く音が聞こえたりする時「僕と犬だけでは
なかった失礼…」と思うことがあるくらい音もなく、むしろ
「シーン」という無音の音が聞こえるくらいの静けさの中の
月光浴だ。
街路灯の灯りもなく、山や畑や道すべての目に見える世界が、満月の月明かりでブルーに染まる。
まるでお月様から目に見えないくらいの青い灰のような粒が舞い降りてきて全てにお化粧をしているような神秘的な世界がこんな満月の夜には訪れる。
こんな静かな「青い世界」を見せてあげたい…。

2012年11月28日水曜日

明日は大きなわら人形

「ヤィヤァー祭」もあと一週間で会期が終わろうとしている
今になって、僕は仲間と作品を作り出した。
以前からひとつ作ると決めていたものの、作家の皆さんが作り終えるまでは雑用係で足らない材料を集めたり、人手の
必要な所でアシスタントしたりと、落着くことはなかった。
ようやく終わる寸前で自分の時間が与えられ、一週間前に
大きな<イノシシ>を仲間で作った、全長7m、高さ3mを
越えるもので、あと30パーセントでかくすると「もののけ姫の乙事主」くらいの大きさになるだろう。

  

  
別に乙事主を作ろうとしたのではなく、アートプロジェクトの中にいかにも素人作品と思えるものを展示したかった。
小原の人たちが見に来て「俺でも作れる…」と思えるものが
必要だと感じたから…。
それは次への種蒔きで、もし来年ヤィヤァー祭があれば小原の人たちが俺たちも作ろう、私たちも作ってみよう…と思える展示物の存在が大切な気がしたから…。

でも、自分で言うのもなんだが完成度が高く、かなりリアリティのあるイノシシが出来てしまった。
これは単品ではメッセージがなさ過ぎると思い、近年の小原のテーマでもある<イノシシとの対峙>を作品にすることとした。
 
当初は巨大なわら人形にヤリを持たせ死闘の場面を考えた、
「でも、命の奪い合いはなにか否だ」と悩んでいた時、ある人から「クワ持たせたら…」というアイデアがでた。
頂き!である、農で暮らす人が食物を得るために使う道具の象徴「鍬」を持ち、イノシシと向き合う作品に決めた。
今日は杉の間伐材で足や手、顔や胴体のパーツを切り出し、
明日はそれらをジョイントさせることになっている。
胴体だけで3m近くあり、足の長さも3m近い…「さぁ、どうやって立てるか?それが問題だ」、いつもの「やってみないとわからない…」で智慧を出し合い乗り切っていこうと思う。
タイトルは…小原には昔から農村歌舞伎があり、今でも保存会が作られ素人歌舞伎が毎年上演されている、これがなかなかいい…なので…<オバラわら舞伎18番「いのしし知らずの場」>というのにしようと思う。
12月2日、ヤィヤァー祭の最終日に完成を目指して…
ガンバロウ…!」





2012年11月25日日曜日

山の向こうに待つ人あり…

23日、24日と行われた<軽トラあんどんパレード>は
何度もウルウルと涙が出そうな体験とともに「やって良か
った!」という満足感で満たされた。
企画当初は5〜6台くらい走ってくれるかな?と思ったが、
締め切ったら11台の参加といううれしい結果。
そして当日、軽トラの荷台に載せられた個性的でクオリティ
の高いアンドンに「みんなやるな…本気で遊んでくれた!」と再びうれしくなる。
11台とりどりの遊び心を載せた軽トラが会場に入り、4時
くらいから農道に出発順に並び始め、灯りを点灯し始める。
陽が落ちればすぐに暗くなる秋深い夜の訪れに軽トラはクリアな光りを放ち始めた、会場にはパレードの出発を送り出そうと大勢の人が集まってくれている。


午後5時薄暗くなった会場を村人に送られて、順々に11台の<軽トラ螢>は国道へ滑り出して行く…「さぁ始まった」
今夜のコースは小原の西と北の<字>をまわる…一路パレードは西に国道を下り、時速30キロのゆっくりとした光りの
帯が小原の43ある<字>を紡ぎ結び縫っていく旅を始めた。
小原の夜の闇は暗いというより漆黒だ、車のヘッドライトで
浮かび上がるエリアは狭い、小さな橋を渡る…人影が見える
…「誰かパレードが来るのを待っててくれる」…近づくと
農家のおばぁちゃんが花吹雪で歓迎してくれる…涙が出そう
だ「嬉しい…」
しばらく暗闇を走る…また人影が見える…お年寄り、大人、
子供たち、字中の人がここに集まっているような拍手の大
歓迎の中をパレードは進む。


   
道中の95パーセントは人も民家もない真っ暗な山道、こん
なところをパレードして何になるんだろう…イノシシやタヌキさんに挨拶してまわっているような気にもなる。
でもでも、いくつもの細い峠を上り下りした先にほんの10戸もないだろう集落を抜ける時、なにもない辻で寒い中、
3人だったり4人だったりのおばぁちゃんやおじいちゃんが
待っていてくれて、しわだらけの手で拍手や手を振って迎えてくれる…きっと暗く寒いこの辻でじっとパレードが来るの
を待っててくれたに違いない…「ここまで走って来て良かった、待っててくれてアリガトね…ジーンと心が暖まった」



二日間、午後5時から8時までの3時間小原の隅々まで
光を届けてまわった、ふと中国映画の「山の郵便配達」を
思い出した…「山の向こうで待っててくれる人がいる」
そのことだけで大変な山道を歩いて手紙を配達してまわる
…手紙はその人が孤独ではない誰かとのつながりなんだ…
こうして山道を光りを灯してパレードする軽トラも、小原の
住民としてつながっているいることを届けているように
思えた。

  
きっと街中でこのパレードをしても、お金のかかったネオン
や街頭の明かりの中ではちんけな光りにすぎない軽トラあんどんであることだろうが、真っ暗闇を味方につけたパレード
のなんと暖かくてまぶしい光であることだろう。

待っててくれる人たちの静かな拍手の大きな心に軽トラの
窓を開け「ありがとうね…」と答えながらゆっくり通り過ぎて行く時、すべての人たちから「ありがとうね…」と声が
返ってきたような気がする。

  
暗闇に浮かんだ光を灯した軽トラたちの姿を、子ども達は
「きれい」と心のどこかに想い出として刻んでくれただろ
うし、家からあまり出られないお年寄は「いいもんが見れた
…」と冥土へのいいみやげ話になっただろう…軽トラの窓からヘッドライトに照らされた一人ひとりの顔を見た僕には
そう感じられた。



やって良かった…できれば来年も来るからね…待っててね…
子ども達、おばぁちゃん…来年まで元気でね…


2012年11月21日水曜日

軽トラあんどんパレード+…

23日(金)24日(土)の2日間「ヤィヤァー祭」の
メインイベント「軽トラあんどんパレード」が行われる。
小原といえば「和紙?」とかならず言われるので、和紙
を使って何か出来ないか?から始まった。
かねがね和紙は灯りを通した時がいちばん美しいと思って
いたので、<光り>ははずせない。
全国の和紙の産地でも「和紙の灯り」はいろいろな形で
催し物が行われているし…同じことしても面白くないし…
と考えているうちに…。
街にはなく、小原の各家に必ずあるもののひとつに軽トラ
がある…その<軽トラ>と和紙をジョイントさせよう…と
いうのが今回の企画になった。



また小原のような中山間地域は山を越え隣りの字へという
ぐあいで、人の住んでいる所が離れているし、高齢のおじ
いちゃん、おばぁちゃんは足もなくパレードやっても見れ
ないし…ということで、このパレードは軽トラの荷台に
和紙で大きなあんどんを載せ、2日かけて小原のすべての
<字(アザ)>をまわることとなった。
…キヌばぁちゃんも見てくれるといいなぁ。


初めての企画で6台くらい参加してくれるといいなぁ、と
思っていたが募集の結果11台の「軽トラあんどん」が
灯をともして里中をパレードすることとなった。
聞こえてくる情報では、参加するそれぞれの軽トラ、かな
り凝ったものを作っているとのこと、「うちがイチバン!」
と気合いが入れば入るほど「祭」は盛り上がる。
道中は人の住んでいない山道であるが、イノシシさんや
タヌキさん達はきっとビックリだろう…。

 
<プラス+>は少し紹介した23日〜25日に行われる
ライブ演奏。
毎日1時〜3時半くらいまでの時間になるが…。

23日 アフリカ/ベナンのパーカショニスト アディック
    パプアニューギニアの 〃      ヒューゴ


    
24日 ラスティバーミンツ(僕のバンド)

25日 旁月今日人(シンガーソングライター)

ということで是非聴きに来て下さい。

2012年11月17日土曜日

妻は「みどりの風」

「ヤィヤァー祭」も会期の半分を終えようとしている、
いつも野外でのイベントをやる時思うことだが、ようは
「自然には勝てない」ということ。
一年も半年もかけてその日を迎えても雨で中止になること
だってある、農家が一生懸命育てた作物も一時の台風で
おじゃんになることもある…人のおごりに頭を冷やして
くれる一瞬だ。
「何事も思ったようにはならないよ…」それを教えてくれ
ているとリセットするしかない、次はうまくいきますように
と祈り、畏れ敬う。
そこに<神>はいる、そして与えられた命の不思議に<神>
はいる…
…と「雨」を嘆くのではなく教えられることに感謝だ、しかし土日のいちばん人が来やすい日になんと雨の多いことか…

  

さて、今日は妻の話しを少し…僕ら夫婦は①籍を入れない
②名前を変えない③経済は別…という約束で結婚した。
いわゆる<事実婚>である。
「君が君らしくなくなったら僕はいないよ」「あなたが
あなたらしく生きてなかったら私はいないよ」という、
いつも<その時>を前提にした夫婦だ。
二人のこと以外(例えば家とか親族とか)の影響はうけない
大切なことは二人の問題としてある、それは<楽>であるが
緊張感のある関係だ、「自分がジブンらしくあるか?」と
いうことを常に問いかけていないと、彼女はいなくなって
しまうのだから。

5年前、彼女は民主党から参議院選挙に出て欲しいと当時
の民主党代表の小沢氏から乞われて立候補した。
その時分、二人でよく庄内川の河口付近、藤前干潟のあたり
のゴミ掃除に行っていた、どれだけ川下きれいにしても
川上をきれいにしないと結局はこの状態に戻るね…と話し
をしていた。
その後すぐ、僕は矢作川の上流へ引っ越し、彼女は政界と
いう国政の上流へ行った」、あれから5年以上経ち、来年
はまた選挙の年がくる。
もうあと一期はやらないと彼女なりの納得した活動ができ
ないことは承知しているので、ヤィヤァー祭が終わると
僕は彼女の選挙をファンクラブ会長としてやろうと思って
いる。


この7月彼女は民主党を離党し、4人の仲間と参議院の
会派を作った「みどりの風」という。
そしてつい3日前、あらたな仲間を得て新党「みどりの風」
を立ち上げた…彼女は彼女らしくやっている…それ以上に
頑張っている、だから僕はファンクラブの会長をやろうと
決めた。
夫であることが誇らしく思える、彼女の正義感は中学校の
女生徒会長そのものの純真さであり、できれば日本で最初
の女性総理大臣になって欲しいと心から思っている。


僕ら夫婦のミッションがある「彼女は人の2倍働き、僕は
人の2倍遊ぶ」である。
今は週に一回、土曜日にしか帰ってこない彼女と会い食事
することしかできない<通い婚>の夫であるが、彼女が彼女らしく生きていることが、僕が僕らしく生きることへの
大きな励みになっている…大変なところに行ってしまった
と思うけど「君なら出来る、君しか出来ない、ガンバレ
郁子、愛してるぞぉ〜」

2012年11月13日火曜日

ライブ「ヤィヤァー祭」

今夜は会場の「かかし庵」にて初めてのライブ、
先週決まったホットな企画。
小原のサーフショップ「PIPPEN STORE」ピッペン君
の友人のWillie Jpanが全国ツアーの中で「ヤィヤァー祭」
に立ち寄ってくれた。
この時期は夕陽が沈みかけるとすぐ暗くなるので、
まだ明るいうちに駐車場からピッペン君たちが作った
竹とロウソクの小道を作り、「かかし庵」には
盆踊り用の連なった電球を吊り下げた。
5時半の開始時間から高速道路の渋滞で、少し遅れて
やってきたウィリー君、お客さんもお待ちかねで即、
演奏開始という時、天気予報どうり雨が降り始めた。
暖をとるための焚き火の炎も燃え切ることができず、
ジャケットを濡らす雨粒もだんだん強くなり、急きょ
場所を「PIPPEN STORE」へ移すことになった。
でも、「かかし庵」を気に入ってくれたウィリー君
ここで1曲でも唄いたいとボブマーレーの「THREE
 LITTLE BIRDS」を生ギターで歌ってくれた。
とりあえず、初ライブは静かな秋雨のかかし庵にて
1曲ではあるが出来た。



11月23日(金)には西アフリカ、ベナン共和国の
パーカッショニスト、アディックさんとパプアニュー
ギニアの竹のパーカッションのライブ。

11月24日(土)は僕が高校時代に組んでいたフォーク
バンド「ラスティバーミンツ」が昨年メンバー全員の還暦
を記念して42年振りに再結成し、今回小原で演奏する
こととなった。
曲はブラザースフォー、キングストントリオからフォーク
クルセダーズ、オリジナル曲ほか、40年前ってこんなに
ゆったりしてたのか…という懐かしいナンバーを披露。

11月25日(日)は岩村のシンガーソングライター、
旁月今日人のストリートライブ。

と3日間続けてのライブイベントが最近決まったので
皆さんどこかで聴きに来てね…。



2012年11月12日月曜日

「ヤィヤァー祭」30分の質。

「ヤィヤァー祭」が始まり10日が経とうとしている、
先週の土曜日に一応全ての作家さんが作品を完成させた。
そして出来上がった作品に手を入れ、まだまだ自分なりに
進化させようと頑張る作家さんも入る。
何事にも言えることだが「モノコトを作る」という時は
どこで終わり、どこで止めるかがポイントになるのだろう。
足らなくてもやり過ぎてもバランスを失う、いい塩梅とは
よくも言ったりだ、少なければモノ足らない、多ければ辛い
…「これでよし!」と<その時>を計れることが体験値というもののように思われる。
そう言う意味で今回の若い作家さんたちはそれぞれに体験という、いい勉強をしてると思う。




昨日はいまいちの天気にもかかわらず多くの人が会場に
足を運んでくれたし、今日も平日で雨の予報が出ていた
ので人は来ないと思っていたが、それなりに会場を歩く
人たちの姿が見えた。
「どちらからおみえですか?」と聞くと碧南市ですとか、
岐阜からです…とかいろいろな所から小原まで足を運んで
下さっている。
そんな時、必ず僕は「とにかくここを歩いて下さい」と
言う、作品がなければ休耕田の草ぼうぼうというこの場に
足を止め、立ち止まる人もいないだろう。



でも今回、作家それぞれの思いと情熱が込められた作品に
目を留めながら、紅葉の始まった秋の里山をそぞろ歩く時、
都市の草も生えない灰色のアスファルトの道を歩く30分と、起伏に満ち、曲がりくねった土色の里の小道を歩く30分の違いを感じてもらえればこのイベントは大成功だと思う。
それは30分であれ、たったの10分であれ、自分に与え
られた<時>という貴重な宝物の価値をあらためて考えさ
せてくれるだろう。それは<時の質>と言ってもいい。



作品の良し悪しという評価ではなく、そこ生まれのそこ
育ちの素材が作家という人の手によって再構成され表現と
して、その場に存在していることで、<その場>という
環境すべてが今までと違う発信をしだす、今回僕はそのこと
を体験した。


所詮人のやること、されど人のやること…それぞれの作品
が小原のなごみある里山風景を際立たせてくれている。
この季節、ほんとに日々まわりの色が変化する、紅葉は
昨日と今日、たった一日で子供から大人へ変身する。
 

この一本一本の樹が個性を輝かせ自己主張する秋のわずかな
ひととき、里への回想を体で受け止めて欲しい。


同じ時間でも確かにちがう時のあること、30分でいい
この場を歩きに来て欲しい…。





2012年11月8日木曜日

大入り「ヤィヤァー祭」

昨日の夕方と今朝、NHKで「ヤィヤァー祭」のことが放送
されたとのことで、今日は朝からたくさんの人が会場に
足を運んでくれた。
四季桜はちらほらとしか咲いていないが、会場のまわりの
山や里の紅葉は毎日色を変えていくのがよくわかる。
会場の中心にある松月寺の「いろは紅葉」もここ2〜3日
でかなり色づいてきた…15日くらいから見頃なのかな…。

田中恵さんの作品「村のかたち」、ハザ掛けウェーブの
向こう側に見えるのが紅葉の始まった「いろは紅葉」


ところで急きょ13日の夕方5時から桜井里恵さんの
作品「かかし庵」でレゲエミュージシャン、ウィリー
ジャパンのライブをやることになったので、時間が
あれば聴きに来て欲しい。
里山の庵でゆったりとした人心地つくウィリーの唄を
焚き火でも囲み、みんなで揺れてみよう。

 

Willie - 千葉県柏市出身。本名平野ウィリー良和。ジャマイカ人ミュージシャンの
父と日本人の母の間に生まれる。ビーニ・マンを親戚に持つ。そのDNAが放つ音楽的才能
(圧倒的パフォーマンスと声)や独創的な歌詞には目を見張るものがある。
また、身体的にも優れ(ライブステージで披露するバク宙は名物)、柏レイソルユースで
サッカー全国優勝の経験も持つ。いつも笑顔で爆発力のあるキャラクター。
辛い幼少期の自分を救ってくれた音楽を通して、ハッピーなバイブスを届けたいと
本気で思っている。

また、24日には僕が高校時代にやっていたフォーク
ソングのバンド<ラスティ・バーミンツ>が昨年還暦
記念で再結成し、今回そのライブをやることになった。
そのお知らせはあらためて流すのでお楽しみに…。